W杯ここまでの振り返り

イングランドアメリ


イングランドはまたGKがやらかしてしまった。ヘスキーに楔のボールが入ってからジェラードのゴールと、幸先のよい出だしだったが、その後はゴールを奪えずに1−1のドロー。アメリカは監督の息子のブラッドリーが中盤でのプレーメーカーとしてなかなか良い働きをしていた印象。


・オランダ対デンマーク


前半からオランダが攻めてデンマークが守る展開。デンマークは時折大きな展開からのカウンターでチャンスを作っていた。が、後半開始早々オウンゴールでオランダが先制し、この時点で勝負あった。デンマークは前半は良かったものの、後半の修正プランがどれもあまり有効でなかった。一方のオランダは、途中出場のエリア、アフェライとそれぞれ持ち味を発揮していた。このへんがサブを含めた地力の差なんでしょうね。


・日本対カメルーン


この試合を見てると、日本代表というだけで無条件に日本を応援してしまっている自分がいた。それはともかく、岡田はテストマッチとかの時間はほとんど無駄にしたが、最終的には闘えるメンバーを選び、現実的なプランで試合運びをし、勝ち点3をもぎ取った。ここは素直に評価されて然るべきだと思う。ただ、対戦相手のカメルーンは内紛問題でもあったのか、正GKとして定着していたカメニを外したり、中盤のゲームメーカーにあたるアレックス・ソングをメンバーから外したり、ストライカーのエトーを右サイドで使ったりと、ルグエンの采配含めてボロボロだった。正直、ここまで観た全試合でのワーストチームがカメルーン


ポルトガルコートジボワール


コートジボワールが4年前に比べると、明らかにチームとしての経験値が上がったというか、成長していた。以前は個々の能力が高くても、守備意識がイマイチ統一されていなくて、カウンターから致命的な失点を喫していたが、この試合のコートジボワールはトゥレ兄弟を中心とした堅守が目立った。あと、ジェルヴィーニョは今大会でステップアップする可能性を感じる。ポルトガルはシーズン終盤に好調だったナニが怪我で離脱したのが誤算というか、もうひとつ決め手に欠けた。


・スペイン対スイス


フジテレビのスペイン贔屓ぶりにドン引きしたので、スイスの応援に回っていた。で、そのスイスはインレルを中心として90分間守備の集中を切らさなかったことが凄い。スペインは今大会に出場している32ヶ国の中で一番巧いチームだと思うけど、綺麗過ぎるのが長所でもあり短所でもある。起こり得る結果が起こったわけだけど、別に事件ではない。


・アルゼンチン対韓国


あのアタッカー陣のカウンターは今大会出場の32ヶ国の中で最も強力。韓国は良いチームだけど、この結果はしゃーない。


・日本対オランダ


やっと今日の試合。


結果としては、1−0でオランダだったけど、日本はとことん勝負にこだわる姿勢を見せた。あの失点は僅かな隙を突かれた格好だけど、松井や大久保、トゥーリオの闘う姿勢はこれまでの日本代表にはあまり馴染みが無かったもの。それだけに、途中で入ってきた中村俊輔は浮いてたな。エリアが出てきた途端、長友をぶつけた采配は大当たり。長友は今大会で最も評価を伸ばす日本人選手になるんじゃないだろうか。カウンターからアフェライという決定的なピンチが2度ほどあったが、これは川島がセーブ。この場面も、1−0の状況だったからこそ発生したわけで、オランダは90分間の中でほとんど攻撃を思い通りに機能させることはなかった。ただ、日本もチャンスは非常に少なかった。


日本としては、スタメンの11人は結局変更無し。試合前はメンバー入れ替えるだの2トップにするだの色々言われていたが、今大会はこの11人をベースに戦うということでしょう。ただ、23人を決めた後にプラン変更した感があるので、スタメンの11人がベストチョイスだったとしても、ベンチメンバーはベストチョイスではなかったと思う。ここらへんが2年間ぐらい非現実プランで戦ってきたツケか。

現状、オランダと日本の間には1−0以上の力の差があると思うが、それでもここまで戦えることを示したのは、今後に向けての明るい材料に成り得る。オランダが強敵なのは最初から分かっていたことなので、選手達はデンマーク戦に切り替えられるだろう。デンマーク戦は決戦になる。