あっさり前言撤回

サッカーは時に自分の想像の範疇を遥かに超えた展開を見せる、
久々にそう強く感じさせる試合になった。

後半開始時のメンバーはディアビ退場後と同じ。

GK：アルムニア
DF:トゥレ、ギャラス、センデロス、クリシー
MF:セスク、フラミニ、フレブ
FW:ベントナー、ファン・ペルシ

後半開始から15分間は耐える時間が続く。
セカンドボールをことごとくボルトンが拾い、何度もCKが続く。
やっとマイボールにしても、次のプレーでパスカットされて再びボルトンが攻め込んでいく。
アーセナルはウォルコットとアデバヨールがすでにユニフォーム姿になって
交代の時を待つ状態だったが、なかなかプレーが切れない厳しい時間帯が続いた。

それでもどうにか耐え凌いだアーセナル。
交代したのは後半開始からややバタバタした感じが目立ったセンデロスと、
前線で上手くボールを引き出せなかったベントナー。
交代後はこんな感じに↓

GK：アルムニア
DF:トゥレ、ギャラス、クリシー
MF:ウォルコット、セスク、フラミニ、フレブ
FW:ファン・ペルシ、アデバヨール

この交代で完全に流れが変わった。
アデバヨールが前線で動き回ることによってボールを引き出し、
さらにロングボールで高さを意識させつつも裏を狙うことが出来、
ボルトンの陣形を間延びさせることも出来た。

1点目を返す時間帯が良かった。
ファン・ペルシが獲得したCKをセスクが蹴り、
ファーサイドに流れたボールを走りこんでいたギャラスがボレーでゴール。
アーセナルは調子悪いながら、CKからのゴールが3試合続いている。

そして、2点目が非常にアーセナルらしい流れから生まれた。
誰からのスルーパスだったか忘れたけど、
左サイドに流れてきたアデバヨールがヒールで合わせ、
パスを受けたフラミニが強烈なシュート。
これは相手GKにはじかれるが、こぼれ球にフレブが詰めてきたところで
ボルトンの選手に倒され、PKを獲得。
まあ確かにPKなんだけど、フレブは狙ってたと思う。
キッカーはファン・ペルシ。
この日のペルシは流れの中からのキックはことごとく枠外だったが、
PKだけはきっちり決めた。これで同点。

その後はアデバのポストからの展開、右サイドのウォルコットの突破を織り交ぜながら
アーセナルが主導権を握る時間帯が多くなった。
ウォルコットが高い位置から仕掛ける時は可能性を感じるようになった。
特に右サイドを完全にえぐって中のペルシに折り返したプレーなんかは
アーセナルの中ではウォルコットしか出来ないプレーだと思う。

2−2のスコアが続き、ロスタイムに差し掛かる時間にゲームは動く。
クリシーのスルーパスがフレブに通り、フレブの折り返したボールにセスクが合わせた。
このシュートが相手に当たってコースが変わり、ゴールマウスへと吸い込まれた。

逆転後はペルシを下げ、ホイト投入。
ロスタイム4分をアーセナルが耐え抜いて逆転勝利を飾った。

アーセナルとしては黒板戦以来のリーグ戦勝利。
アウェーのボルトン相手、しかも前半で10人になった状態、2点ビハインド、
これだけの悪条件から試合をひっくり返したのは素直に感動した。
今は疲労感よりも、結果として勝ったことの方がチームにとっては重要。
今後に繋がる勝利であってほしい。